民泊をペット可にするメリット・デメリットと受け入れ準備の手順

「ペットと一緒に宿泊したい」というゲストは一定数います。ペットを受け入れ可能な宿泊施設は少ないため、ペットと一緒に泊まれる宿は安定して人気があります。

もちろん、民泊でもペットの受け入れを可能にすることで売上アップが見込めます。この記事ではペット受け入れのメリット・デメリットと、実際に民泊へペットを受け入れるための準備の手順について解説していきます。

ペット可民泊のメリット・デメリット

ペット可能な物件は少ないため、特に日本在住の宿泊客に対して大きな魅力となり得ます。 彼らを集客しやすくなることで稼働率アップや単価アップが見込めます。

一方でペットが粗相をするリスクがあることや、騒音リスク、ペットアレルギーのゲストを受け入れられなくなるリスクがあるほか、その他ルールを作成したり必要な備品を調達したりするコストも必要になります。

弊社ではペット可能物件を運営した経験はないのですが(賃貸借契約のため)、ペット可能民泊を運営している知人によれば、売上アップに一定の貢献をしているため新規物件でも積極的に受け入れたいとのことでした。

民泊でペットを受け入れる手順

民泊物件でペットの受け入れをするために必要な手順について解説します。

賃貸契約書の条文をチェックする

賃借物件の場合は、契約書でペットの飼育等が禁止されていないかどうかを確認する必要があります。 これに反して無断でペットを受け入れた場合は契約違反になり、賃貸借契約を解除される可能性もあるため注意が必要です。

なお、ペットが禁止される条文が無かったとしても、家主もしくは管理会社にペットを受け入れても良いかどうかを確認しておくのが無難です。

保険でペットの粗相が保証されるか確認する

ペットが民泊施設内でおしっこなどをしてしまったり、ひっかき傷をつけてしまったりなど、ペットによる損害は懸念すべきポイントの一つです。

そこで、加入している保険でペットの粗相に対して保険がおりるかどうかは確認しておきましょう。 保険が適用されるのであれば、ゲストに対して損害賠償請求を行う手間や取りっぱぐれのリスクを減らすことができるため、大いに助けとなるでしょう。

なお民泊用の保険に関しては、こちらの記事に主なサービスをまとめていますので参考にしてみてください。

ペット受け入れのルールを決める

ペットを受け入れる際は明確にルールを定め、それをゲストに伝えておくことが必要です。例えばトイレは指定の場所でしてもらうこと、室内ではおむつを履いてもらうこと、手足を消毒してから室内に入ってもらうこと、などのルールを規定することが考えられます。

こうして、義務と「やってはいけない事項」を定めることで、ゲストに適切に使用してもらえる可能性が大きく上がるほか、損害賠償が生じるかあいまいなポイントを減らすことができるため、ゲストとトラブルになる可能性も低くなります。

清掃スタッフに対応可能か確認する

清掃作業を外注するスタッフにペットの受け入れが可能かどうかをヒアリングし、追加費用がどれくらいかかるかを確認しましょう。基本的にNGと言われる可能性は低いと思いますが、追加費用が発生するケースは多いでしょう。

ペットを受け入れるとあちこちに毛が散乱するため、コロコロや掃除機などの清掃用具を用意して、ゲストにチェックアウト前に掃除を行ってもらうよう依頼すれば、追加費用を払わずに済む可能性も上がるかもしれません。

必要な備品を調達・設置する

これらの作業が終わったら、ペットの受け入れに必要な備品を調達しましょう。猫用のトイレや食事を入れるためのボウル、シーツやポリ袋、犬小屋など受け入れたいペットに合わせて導入すると良いでしょう。

また、できればシーツなどのリネン類は、抗菌でダニの繁殖を防げるものを用意するのが望ましいと言えます。その他空気清浄機や消臭剤、オゾンや次亜塩素酸水などで空間除菌・消臭ができる装置を備えておくことも大切です。

まとめ

ペットを受け入れ可能にすることは民泊の売上を上げる良い手段のひとつです。ペットを飼う世帯はそうでない世帯に比べて所得水準が高い傾向にもあるため、安定した売上単価と稼働率を狙えるメリットがあります。特に日本人宿泊客に好評なので、日本人をメインで狙いたい場合は、ペットの受け入れは有力な手段になりえます。

ただしペットによる汚損などのデメリットも多く、物件の契約上受け入れできない場合も多いものの、売上をアップしたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

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