ボロ戸建を再生!リノベーションの計画手順とコンセプトの立て方

不動産投資

購入したボロ戸建は、修繕とリノベーションを通じて家賃収入を生む賃貸物件へと再生されます(そのままでも借り手は付きますが収益性は低くなります)。再生のクオリティ次第では相場よりも高い家賃で貸せるような競争力のある物件にさえなり得ます。

ここではボロ戸建投資におけるリノベーション業務について、計画の立て方から業務の流れ、コンセプトの立案といった内容を解説します。発注型・DIY型それぞれにおける手順についても解説しているため、DIYリノベーションを検討している方のご参考にもどうぞ。

最初に予算を決める

ボロ戸建投資の魅力は、格安で物件を購入し高利回りで賃貸に出せることです。そのため、必然的に投資額を抑える必要性が生じます。これはリノベーションも同様で、最初に「欲しい利回りからリノベーションの予算を決める」という作業が必要になります。

不動産投資においては、年間収入を購入価格で割って求める「表面利回り」が一般的な指標の一つとして用いられますが、リノベーションを前提としたボロ戸建においては、購入価格にリノベーション費用を足した「リノベーション後利回り」といった指標が有効です。

築年の経過した戸建物件では、その気になれば数千万円規模のリノベーションプランも描けます。しかし投資の観点で考えると明らかに過剰投資であり、投資額を回収することは非常に難しいと言えます。そのため、(場合によっては100万円を切るほどの)低い予算の中で、どれだけ入居付けがしやすくなる改装をできるかがボロ戸建投資のカギとなります。

欲しい利回りをベースに考えた結果、「こんな予算で十分なリノベーションなんて出来るのか?」と不安になることもあるでしょう。しかし、意外と実現できる手段は見つかるものです。まずはリノベーション予算を決め、そこからプランを詰める作業に入っていきましょう。

コンセプトメイキング

予算が決まったら、次はリノベーションのコンセプトを決める作業に入ります。限られた予算の中でどのようなリノベーションを行うのか、その大枠を言語化、視覚化などしてまとめておきます。

例えば「安いのにお洒落なデザイナーズ風物件」というコンセプトで、床は木目の入った無垢フローリング風のクッションフロアで統一し、壁紙やふすまにはアクセントクロスを採用することで、低予算ながらデザイナーズマンションやカフェのような雰囲気を作る、というイメージです。

以降の工程では予算から逆算してリノベーションの費用感を求める必要があるため、各箇所の平均的な㎡単価や安価にリノベーションができる手法を学んでおくと便利です。例えば、壁のクロス張替は見栄えが良くなる一方で比較的リーズナブル、床はクッションフロアの上張りなら安価に抑えられる、等といったポイントをまず押さえておくとスピーディです。

ただし、この段階で予算にこだわり過ぎてしまうとアイディアに限界が出る可能性もあるため、まずは採算を考えずに実現したいコンセプトを考え、そこから現実的なプランに落とし込んでいくように計画するのも良いでしょう。

リノベーションのイメージが湧かないという方は、ココナラ等でインテリアコーディネーターにプランを出してもらうという手段もあります。予算と間取りを伝えれば、その範囲内でうまく提案を出してくれる人は見つかるはずです。経験が無い等で断られる場合もあるので、数人に声掛けすると良いでしょう。

工事箇所と発注・DIYかを決める

コンセプトを決めたら、次は工事内容を具体化する作業に入ります。どの箇所をどのように工事するか、工事箇所は業者に発注するかDIYにするかを決めていきます。なお業者に発注する場合は見積もりを取らなければ最終的なゴーサインは出せないので、ここで確定させる必要はありません。

発注するかDIYにするかは、予算と時間、自分で満足に施工できるかどうか、の3点から検討するのが基本です。品質と時間、作業の手間を考えると発注したほうがメリットが大きい場合も多いのですが、とにかく投資額を抑えたい、自分でチャレンジしてみたい、という場合にはDIYを選ぶのも良いでしょう。

業者に発注する作業の流れ

業者に発注する場合の手順を見ていきます。

見積もり・施工業者の選定

まずは工事をお願いする業者を決定する必要があるため、物件から近いところにある専門業者に連絡を取ったり、相見積もりサイトを利用したりなどしてコンタクトを取り、見積もりを依頼しましょう。

費用も品質も業者によってまちまちなので、基本的には複数社の相見積もりを取りましょう。一般的に中間マージンが増えるリフォーム会社や工務店はやや高め、職人さんへの直接発注は安くなる傾向にあります。施工箇所が少なく、施工管理の必要性が無ければ直接発注の方が良いでしょう。

見積りの精査・価格調整

各社の見積りが出揃ったら、それぞれの詳細を見比べ、工事方法や価格について精査を行います。どの業者が最も安いか、あるいは最も信頼できるかといった基準で判断すると良いでしょう。

お願いしたい業者の目途が付いたら、工事の細目について、より節約できそうな部分がないか、工事内容に過不足がないか、といった内容を検証し、必要であれば担当者と交渉を行います。

発注とその後の対応

見積もりの内容に満足できたら、正式に発注し作業予定などを受け取ります。後は工事が完了するのを待つのみですが、できれば施工中の現場を見に行ったり、そこで気になることを色々と質問してみたりすると良いでしょう。施主として丸投げしていないことをアピールでき、手を抜かれるリスクを軽減できるほか、工事の仕方などを学べるのは自分にとってもプラスになります。

作業の完了報告を受け取ったら、工事代金を入金し、納品書を受け取って完了です。納品書や作業内訳は確定申告の際に必要になる場合があるため、無くさないよう保管しておきましょう(施工箇所の勘定科目が修繕費になるのか、資本的支出になるのかが問われる可能性があるので)。

DIYで行う作業の流れ

DIYで作業する部分についても流れを解説します。

作業の仕方を調べる

DIYにチャレンジする場合、まずは「どのように工事すればいいのか」を知っておかなければなりません。検索すれば大量に情報が出てくるため、記事や動画を何度か見て手順を覚えておきましょう。

この段階で必ずしも全ての作業工程を把握する必要はありません。実際に作業に入ると必ず不明点が出てきますし、手を動かさないと作業は理解できないからです。大まかに「こういう風にすればいいんだ」という程度の知識をインプットすればOKです。

ただし、後述の作業準備のため、必要な資材と道具についてはメモを取っておくなどして漏らさないようにしましょう。

必要資材・道具を揃える

作業の仕方をある程度把握したら、その作業に必要な資材と道具を揃えます。例えばクロス張りであれば、のり付きのビニールクロス〇〇m、ヘラ、ハケ、カッター、コーキング剤などが必要になります。

買い物は物件近くのホームセンターでまとめて行うか、事前にECで注文しておき現場に届ける形にするのが良いでしょう。後者のほうが安く抑えられる場合もありますが、ホームセンターでは軽トラを無料で借りられたり、施工方法についてアドバイスをもらえたり、木材を加工してもらえたりするため、ホームセンターを利用した方がメリットは大きい場合もあります。行く予定のホームセンターが提供しているサービス内容や品揃えをあらかじめ調べておきましょう。

作業スケジュールを決める

次に作業スケジュールを決めていきます。作業方法を調べる際に、完工までの目安時間も掴めてくるかと思いますので、それをもとに完工の目標日を決定します。そして、完工日から逆算して日々の作業スケジュールも決め、手帳やカレンダーツールに落とし込んでいきましょう。

これを怠ると、どうにも作業に行くのが面倒になってしまったり、急な用事を優先してしまったりして完工までズルズルと長引いてしまう危険性が上がります。それは空室期間の長期化にも直結するため、毎日機会損失が発生してしまいます。特に自身でモチベーション管理をするしかない個人大家にとっては、スケジューリングはとても大切なのです。

ちなみに、素人DIYでは想定よりも大幅に時間がかかってしまうケースがほとんどです。作業をしていると必ず想定通りにいかない事態に遭遇し、対処するのに予定外の時間を取られてしまいます。そのため、ダレない範囲でバッファを付けた完工目標を設定するのが望ましいと言えます。

作業に取り掛かる

スケジュールまで決めたら、それに従って作業を進めていきます。上記の通り想定外の出来事によってスケジュールはどうしてもずれ込んでしまうため、その際はつど再スケジューリングを行って作業を進めていきましょう。

DIYではカッターなどの刃物や釘、ペンチ、ハンマー、ドリルなどの危険物を取り扱うため、安全には十二分に配慮しましょう。寝不足や酒に酔った状態など注意散漫になっている際には作業を控えましょう。電動のこぎりやドリル等による大怪我は珍しくないため、事前に取扱方法をしっかり覚えたうえ、使用する際には細心の注意が必要です。

また、塗装やクロス張りはDIYリノベーションの定番作業と言えますが、大切になるのは養生やマスキングなどの事前準備です。これを怠ると出来栄えが悪くなるほか、ペンキが各所に飛び散ったら落とすのは大変です。地味な作業ですが、プロは抜かりなくこの作業を行うためにキレイな仕事ができる、ということは頭に入れておくと良いでしょう。

リノベーション完成後のポイント

リノベーションが完成し、今までのボロ戸建とは見違える状態になったら、以下のポイントを頭に入れつつ賃貸付け作業に入っていきましょう。

  • 映える写真を撮影する
  • ホームステージングも検討する
  • 仲介業者にコンセプトやこだわりを共有する

せっかく良い空間を作ったのなら、その魅力をしっかり人に伝えるため、パリッと映える写真を撮影しましょう。ここは自身(撮影のノウハウがあれば別)や仲介業者のような素人の撮った写真を使うのではなく、ココナラ等で見つけたプロに撮影・加工してもらうのがおすすめです。見栄えが全く違い、客付けに大きなプラス効果が生まれます

また、撮影の際にはホームステージングも検討すると良いでしょう。空室にあらかじめ家具やインテリアを配置しておき、入居希望者が生活をイメージできるようにモデルルーム化することです。撮影時のみでも構いませんが、これも反響をアップできます。

加えて客付けを仲介業者に依頼する際には、写真データを渡すのと共に、物件やリノベーションのこだわりポイントを共有するのも大切です。物件の売りがわかれば、担当者も誰にその物件をおすすめすれば良いかが分かりやすくなり、成約率の向上が期待できるからです。

世の中に出ている賃貸物件は、白のビニールクロスにフローリングといった変わり映えのしない内装が多いため、アクセントクロスを使うなど特徴を持ったリノベーション物件はかなり映えます。このアドバンテージを活かすため、上記のポイントは積極的に利用すると良いでしょう。

まとめ

リノベーションはボロ戸建投資において、物件の価値を生み出すための大切な作業です。しかし、あまりお金をかけすぎると費用を回収するのが難しくなるため、実現したい利回りから逆算して最初に予算を決めるのがポイントです。

予算が決まれば、自然とそれに見合ったプランを作りやすくなり、プロジェクトを現実的に進めることが可能になります。DIYで予算を削減しながらリノベーションを楽しむのも良いですし、業者に一括発注してスムーズに進めるのも良いでしょう。

リノベーションで魅力的な物件を作れれば、客付けが有利になるうえ、相場以上の賃料を取れる可能性すら出てきます。必要な準備・作業工程は少なくありませんが、ちょっと気合を入れて臨んでみてはいかがでしょうか。

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