コンドミニアムホテルとは?民泊(貸別荘)との違い、長所・短所を比較

「暮らすように泊まる」を実現できるのは、民泊(貸別荘)だけではありません。沖縄やハワイなどによくある、ファミリーマンションのような客室を提供する「コンドミニアムホテル」でも同様の体験を得られます。

広々とした空間で自炊や洗濯もでき、加えてホテルならではの便利な設備・サービスも提供しているなど、通常の貸別荘民泊よりも利便性に優れるため、民泊を出店する際には強い競合となる場合があります。

この記事では、コンドミニアムホテルの概要を押さえたうえで、いかにして貸別荘民泊を出店・経営していくべきかをまとめています。

コンドミニアムホテルとは

コンドミニアムホテルとは、簡単に言えばファミリーマンションのように滞在できるホテルのことです(英語のcondominiumとは少々意味が異なります)。単純にコンドミニアムやコンドホテルなどとも呼ばれます。

四人以上のグループでもゆったり滞在できる空間に、キッチンや洗濯機など生活に必要な設備が整っており、長期滞在や家族旅行に向いています。

住宅に人を泊める民泊や貸別荘と似たスタイルですが、ホテル機能も兼ね備えているのが特徴で、フロントにはスタッフが常駐していたり、レストランが併設されていたりします。 また共用部にプールや大浴場、ジムなどが備わっていることもあります。

コンドミニアムホテルは主にリゾート地に多く立地していますが、最近では都市型物件も増えてきています。

コンドホテルと民泊(貸別荘)それぞれの長所・短所

似たような施設である民泊・貸別荘(以下、合わせて貸別荘民泊と呼称)とコンドミニアムホテルは、具体的にどう違うのでしょうか。 ここでは施設を経営する観点から、それぞれの長所と短所を洗い出してみます。

長所 短所
コンドミニアムホテル ・ホテル仕様の内装とアメニティ
・高セキュリティ
・レストラン、大浴場など併設
・スタッフによるサービス
・様々な宿泊プラン
・単価は高め(1人1万円~程度)
・完全プライベート空間ではない
貸別荘民泊 ・大人数で宿泊できる
・無人、貸切の完全プライベート空間
・広い庭やBBQ等ができる空間
・ホテルにはない個性的な内装
・ブランド力を作りにくい
・利用を不安に感じる人もいる
・セルフサービス
・トラブル時の即時対応が難しい

コンドミニアムホテルは長期滞在や家族旅行に向いた空間を提供しつつも、ホテルに近いサービスを受けられる点が大きな強みです。客室稼働率等の統計を見ると、宿泊数の多くがホテルであることから、この点が貸別荘民泊に対する一番のアドバンテージだと考えられます。

私自身も、乳児を連れて旅行する際にコンドミニアムホテルを予約しましたが、広々としたファミリータイプの部屋に、専用のキッチンや浴室があり、かつ二食付きプランを選べるのは非常にありがたいと思ったため、予約を決定したという背景があります(子連れだと様々な不便があるので、セルフサービスの民泊はちょっと辛いかな…と感じました)

一方、貸別荘民泊では完全なプライベート空間であることが強みになります。チェックインの手間が少ないほか、自分達だけでゆったり過ごせて人の目を気にしなくて良いのは大きなポイントです。

また物件によっては、広い庭があってBBQもできるなどのポイントが大きなアドバンテージになるでしょう。コンドミニアムホテルでも同様の設備を持つ施設はありますが、他のゲストと共有になるため、子供やペットを必ずしも自由に遊ばせらるわけではないでしょう。

貸別荘民泊はどう対抗すべきか

以上のようなコンドミニアムホテルと貸別荘民泊の長所と短所を踏まえて、貸別荘民泊の運営をどのように考えていけば良いのか、私なりの考えをまとめておきます。

強みにフォーカスできる物件を選ぶ

コンドミニアムホテルはマンションに近い仕様になっているため、別荘ならではの強みを活かせる物件を選ぶのが良いでしょう。

具体的には、二階建て以上で、グループ内で男女や家族がそれぞれ別室に滞在できる。広い庭があってBBQができる。オーシャンフロントでその気になれば敷地内から釣りができる。サーフボードやスノーボード、釣り具などを施設内に立て掛けておいたり洗ったりできる、などは大きなアドバンテージになり得ます。

収容人数を増やす

コンドミニアムホテルでは収容人数が4人以下の部屋が多い傾向にあります。 そこで、それ以上の人数を収容できるように貸別荘民泊を設計することで、グループ客の予約を狙うことが可能になります。

収容人数が増えるほど一組あたりの売上単価も上げやすくなるため、なるべく収容人数を多くすることは基本的な検討事項のひとつです。

その他

その他にも、リノベーションを行うなどしてコンドミニアムホテルには出せない個性を出したり、ゲストに喜ばれる備品やサービスを提供したりするなど、打ち手は様々にあります。似たような設備と価格帯で勝負するだけでは勝ちにくいため、ニーズにフォーカスして差別化を図ることが肝心です。

弊社の民泊物件はカジュアルなグレードですが、周辺のコンドミニアムホテルとはまた違った立ち位置のため、うまく競合は避けられています。 リサーチ次第では十二分に戦えるので、調査を重ねて貸別荘民泊の開業を検討してみてはいかがでしょうか。

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