レンタルスペースに防犯カメラは必要?メリット・デメリット、設置費用など

レンタルスペースでは、防犯カメラ(監視カメラ)を設置している物件・していない物件とまちまちです。その背景には、各事業者が設置に関してメリットとデメリットをそれぞれ天秤にかけ、各々が判断する形になっている、という点が挙げられます。

導入することで確実にメリットはあるものの、一方で様々なデメリットや懸念点もあることから、導入していないスペースも多く存在するのが現状です。

この記事では、レンタルスペースに防犯カメラを設置する場合のメリットとデメリットを挙げつつ、設置に必要な費用や作業時間、評判の良いカメラの紹介などをまとめています。弊社にて実践した結果も紹介するので、導入に迷っている方はご参考ください。

防犯カメラ導入のメリット

レンタルスペースへの防犯カメラ導入には様々なメリットがあります。

ゲストの不正行為を確認・予防できる

無人営業で不特定多数に部屋を貸し出すレンタルスペース業態では、ゲストとのトラブルは日常的に起こります。特に大人数で宴会ができるパーティールーム業態となれば、トラブル対応には相応の覚悟が必要だと言わざるを得ません。

ゲストとのトラブルの中でも多い事柄に「入退室時間を守らない」「部屋や備品類を破損・汚損される」「騒音により近隣から苦情を受ける」「自主清掃ルールを無視される」といったことが挙げられます。これらが原因で金銭的な損害を被ったり、不動産賃借に支障が生じたりするケースもあるため、ホストには十分なリスクヘッジが求められます。

ここで室内に防犯カメラを設置し、ゲストの挙動を監視できるようにしておくことで、もし備品等の破損・汚損が生じた際にも明確な証拠を入手できるようになるほか、入退室時間や清掃ルールの厳守にも役立つこととなります。特に破損・汚損に関する損害賠償請求や保険申請においては、カメラ映像という証拠の有無が交渉の成功を大きく左右します。

テレビやラグ、壁紙など、数万円単位の支出が生じかねない箇所の破損・汚損も珍しいケースではないため、確実に損害を補填するためのアイテムとしても防犯カメラは有効です。

また、カメラによっては音声を発信したり、拾ったりする機能を持つものもあるため、リアルタイムでゲストに注意したり、退室時間のリマインドを行ったりすることも可能です。

ゲストの入退室をリアルタイムに確認できる

防犯カメラの中には、動体検知機能(カメラの視界に動作するものが写った時に、それを検知する機能)を持っているものがあり、検知の際に自身のスマートフォンに通知を鳴らすことで、ゲストや清掃スタッフの入室時間をリアルタイムに把握することが可能になります。

これにより、予約より早い時間の入室を防止あるいは注意したり、清掃漏れが無いかどうかを確認したりすることができます。また、過去のゲストや空き巣などの不正入室が無いかどうかも監視可能です。

防犯カメラ導入のデメリット

一方、導入には以下のようなデメリットもあります。

導入費用がかかる

防犯カメラの導入には、カメラを購入するための費用が発生します。設置は自身でできるものがほとんどですが、業者に委託する場合にはその費用も必要です。

カメラの金額は製品によってまちまちですが、小規模なレンタルスペースに導入する程度のカメラであればおおむね0.5~3万円程度となります。高額ではないものの一定の支出が生じる点はデメリットと言えます。

ゲストに敬遠される可能性もある

防犯カメラが付いていることで、監視されることを嫌がるゲストからの予約が減る懸念もあります。また、中にはカメラの電源を抜いたり、レンズを目隠ししたりしてスペースを利用するゲストも存在するため、そうした行為をされないように設置したり、罰金を請求するルールを課したりする必要があります。

ただ、監視を嫌がるゲストの予約が減るというのは、質の悪いゲストを排除することにも繋がるため、むしろメリットと言えるかもしれません。実際のところ、防犯カメラがあるからと言って予約率にビハインドが生じているという話は聞かないため、あまり気にすべき部分ではないとも言えます。

設置・設定の手間がかかる

防犯カメラの設置と設定には小一時間ほど必要になります。具体的な作業内容としては「カメラを天井や壁に固定する」「Wifiに接続する」「スマホと連携する」「詳細設定を操作する」といったことが必要です。

重い作業ではありませんが、購入して封を開けたらすぐに利用開始できるような類のものではありません。

弊社で防犯カメラを導入した結果こうなりました

弊社もレンタルスペースには防犯カメラを設置していますが、結論から言うと、初期費用3万円前後の金額で、ゲストへの損害賠償や保険請求での取りっぱぐれが大きく削減でき、入退室のトラブルも解消しました。

カメラの視野角の問題などもあり、必ずしも全ての不正を押さえることはできないものの、基本的には破損や汚損等の現場を撮影・録画できるため、ゲストが不正に関して言い逃れする余地を無くせる点に大きなメリットを感じています。

残念ながら、ホストに大きな損害が生じるような使い方をしても、最後までしらばっくれるゲストは珍しくないと聞きます。実際にゲストへの損害賠償請求に失敗し、泣き寝入りするホストの話を聞くことはたびたびあります。防犯カメラを導入したことで、取りっぱぐれによる損失を回避できるうえ、心労も減らせることから、弊社としては導入を推奨します。

よくよく考えると、レストランやコンビニ、ビルやマンションでも基本的に防犯カメラはほとんど必ず設置されていますよね。レンタルスペースもそれと同じことかと思います。

レンタルスペースにおすすめの防犯カメラは?

さて、では具体的にどんなカメラを導入すれば良いのか、主な製品をいくつかシェアします。いずれもスマートフォンと連携してどこでも確認できるほか、動体検知、双方向通話、録画機能などを有しています。

Arlo Q Plus

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ネットワークカメラの中ではやや高めですが、そのぶん画質に定評があり、運営代行会社も推奨している製品です。弊社もレンタルスペースに導入しています。

Ctronics ‎CTIPC-290C-JP-2021

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こちらは弊社の民泊物件で導入しているカメラです。画質は少々劣りますが不自由はないレベルで、コストパフォーマンスの良い製品です。ビス留めが必要なので注意が必要です。

COOAU 833

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執筆時点でAmazonの一番人気がこちら。価格が安く、画質等も評判が良いため、まずはこちらを導入してみるにも良いでしょう(弊社ではまだ試していませんが、セットアップ中の物件で導入しようと思っています)。

まとめ

レンタルスペースに防犯カメラを設置することは、トラブルの防止や損害賠償・保険請求の取りっぱぐれを防ぐという意味で、導入するメリットが大きいと言えます。費用や手間も大きくかかるわけではないため、設置をおすすめします。

なお、防犯カメラを設置した際は、予約サイト上には必ずその旨を明記しておくことや、ゲストがカメラを無効化するような行為を防げるような設置の仕方を工夫することが必要なのでご注意ください。

とかくレンタルスペースにはトラブルと不安が付きものなので、転ばぬ先の杖と思って防犯カメラ導入を試してみてはいかがでしょうか。

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