パーティールーム用物件の選び方・見るべきポイントまとめ

パーティールーム営業の候補物件が出てきたら、実際に内覧を行って良し悪しを判断することになります。しかし、最初のうちはどういったポイントを確認すれば良いかわからず、迷うこともあるでしょう。

そこでこの記事では、パーティールーム物件の評価をするための主なポイントについて簡潔にまとめています。長期的に利益が見込める良い物件を選定するために最も大切な段階なので、ぜひご参考ください。

間取り

物件選びにあたって、どのような間取りや構造をしている物件なのかを確認することは非常に重要です。以下具体的な要素を見ていきます。

採光面は多い方が良い

窓などの自然光を取り入れられる面積や方角は重要です。採光の良い部屋は滞在して心地が良いため、ゲストに良い印象を与えられます。またパーティールームは撮影用途にも利用されることが多く、その場合は自然光の強さが予約率に直結します。

内覧の際は電気を消した状態で部屋を確認することも多いかと思いますが、その際にも自然光だけで十分な明かりが取れているかどうかを確認しましょう。もし夕方以降の内覧となってしまう場合には、開口面の方角を確認したり日中の写真を見せてもらったりするなどで検討すると良いでしょう。

天井高は2.3m以上が〇

天井の高さも開放感につながるためゲストの居心地の良さに影響します。通常の物件では天井高は2.3m以上あることが一般的ですが、築古の物件ではそれ以下の場合もあります。低い天井を好む方もいるものの、基本的に天井が高い方が良い印象を与えられるため、そうした物件は避けた方が無難でしょう。

長方形より正方形

ワンルームマンションは長方形が多いのですが、ゲストの居心地の良さやレイアウト設計の利便性を考えると、正方形に近い間取りはプラス要素になります。

ワンルームでは供給が少ないものの、1K以上の間取りになれば正方形に近い区画は比較的見つけやすくなります。「よくあるワンルームの物件」というイメージを脱することができ、魅力的な内装を作れる可能性が上がるので、注目すべきポイントの一つです。

1R~1DKが一般的

パーティールームで利用される物件は、ワンルームから1DK程度の広さが一般的です。面積と賃料のバランスが取れており、比較的利益を狙いやすい広さだと考えられます。それ以上の大きさになると飲食店や宴会場とバッティングするため、大きな売上を確保できる一方で明確な差別化が大事になってくるでしょう。

キッチンは調理に十分な広さを

ワンルームマンションでは、一口コンロに小さなシンクの一人暮らしに特化したキッチンを備え付けている物件も多くあります。しかしパーティールーム営業を行うにあたっては、このようなキッチンだと調理が難しいため望ましくありません。

パーティールームで自炊をするゲストは多いため、きちんと自炊ができる大きさのキッチン、具体的には二口コンロと洗い物に不自由しないサイズのシンク、まな板や洗った食器を十分に置けるスペースを持ったキッチン台と、横に130リットル以上の冷蔵庫を置けるスペース、付近に食器や調理器具を入れる棚を置けるスペースは確保したいところです。

風呂ありはオプション売上を期待できる

パーティールームは24時間営業として、夜から朝までの長時間利用を狙うことも一般的です。その場合ゲストはどこかのタイミングでお風呂に入りたいと考えるため、浴槽またはシャワー付きの物件はパーティールーム運営においてプラスに働きます。

バスタオルとシャワーの利用をオプションとして追加料金を徴収するスペースも多くあり、売上アップにも貢献できます。

収納がない部屋は難しい

収納が少ない部屋、あるいは存在しない部屋も中には存在します。パーティールームでは備品を置くことが多いため、収納スペースは少しでもあった方が望ましいと言えます。収納がない場合は家具を購入するための費用が少々かさみます。見せる収納を活かしたインテリアにするなど工夫は可能ですが、半畳のクローゼット程度でも収納スペースがある物件の方が使いやすくおすすめです。

立地選定の仕方

レンタルスペースの営業にあたっては立地選定が肝心ですが、パーティールームは他のスペースとはまた違った立地評価をする必要があります。ここでは主なポイントについて解説していきます。

駅徒歩5分以内が理想

駅からの距離は徒歩5分以内が望ましいと言えます。大きなターミナル駅であれば7分以内、最低でも10分以内にあることが求められます。ゲストは利便性と繁華性でスペースをふるいにかける傾向があるため、駅から近くて栄えている場所にあることはアドバンテージになります。

繁華街が鉄板

上記のようにパーティールームでは栄えたエリアにあることが望ましいため、新宿や渋谷、梅田や難波といった繁華街に出店することで高いニーズが期待できます。その中でも多くの人が行き交う活気のある場所や商店街といった、賑やかな通りに位置する物件が強いといえます。

ターミナル駅も〇

それほど繁華性の高い駅でなくても、アクセスの良いターミナル駅も集客力を期待できます。こちらも駅から近い方が望ましく、駅の利便性から良し悪しを判断すると良いでしょう。

若い世代が集まる街が良い

パーティールームを利用するゲストは20代から30代といった若者が多いため、なるべく若い世代が集まる街の方が集客力を期待できます。東京では新宿などの大繁華街に加え、原宿や下北沢、新大久保、秋葉原などが人気です。また近隣に大学が複数ある街や、IT/Web系など平均年齢の若い企業が多い街も期待できます。

その他検討ポイント

その他、パーティールーム物件の検討に必要なポイントを解説します。

騒音や振動に強いかどうか

物件が騒音や振動に強い造りかどうかも確認することが重要です。具体的には鉄筋コンクリート(RC)造もしくは鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造であれば一般に振動や騒音には強く、望ましいと言えます。逆に木造や鉄骨造の物件は音や振動を通しやすくトラブルになりやすいため、くれぐれも注意が必要です。

しかし、たとえRC造などでも物件によっては騒音の懸念があるものも存在します。そのため内覧の際には、床や壁を叩いて音が反響する部分がどれぐらいあるかを確かめておくと良いでしょう。一般的に分譲マンションの方が賃貸マンションよりも防音性が高く頑丈な造りになっていますが、必ず自身でも調べておきましょう。

民泊などの営業もできるか

今後パーティールーム営業が何らかの理由で立ち行かなくなりそうな時、民泊など他の用途に転用できる物件であれば大きなアドバンテージになります。民泊可能な物件はかなり少ないのですが、どちらも運営可能の物件を見つければリスクヘッジになります。

また旅館業民泊であればレンタルスペース運営も並行できるため、よりリスクヘッジしやすいと言えます。その他サロンなどの事業を展開できる方であれば、それらの用途に転用することも検討できるでしょう。

エレベーターは5階まで無くても可

エレベーターはあることが望ましいものの、無くても構いません。弊社の物件では5階までエレベーター無しのものもありますが、予約は今のところ順調ですし、エレベーターが原因でレビュー評価が顕著に下がることもありません。

とはいえ集客力が相対的に劣ることは事実でしょうし、備品の上げ下ろしには体力的に負担がかかる部分もあります。エレベーターはあるに越したことはありませんが、少なくとも5階以下の部屋であればそれだけを理由に検討から外すようなことはしなくても良いでしょう。

まとめ

パーティールーム物件を検討する際には、立地はもちろん、間取りや設備、防音性など様々な要素から判断することになります。特に立地と建物の構造は後から変更することができないため、こだわっておきたいポイントです。

理想の物件に出会うには時間がかかりますが、候補物件が出てきても焦らず、一つひとつ必要な要素を吟味しながら検討していきましょう。

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