「社内通貨」はなぜ注目されているのか?仕組みとメリットを解説します

「社内通貨」はなぜ注目されているのか?仕組みとメリットを解説します

最近よく聞かれるようになった「社内通貨」という言葉。仮想通貨が世間を賑わせてから、徐々に企業でも仮想通貨やブロックチェーンの技術を事業に活用しようとする機運が高まっていますが、この社内通貨もその流れで少しずつ目にするようになりました。

社内通貨の制度自体はさして新しいものではなく、以前から採用している企業もありましたが、ブロックチェーン技術の登場により従来より安価かつ簡単に導入が簡単になった今、にわかに注目度が増しています。

弊社でも実際に企業様と社内通貨の実験をまさに行っているところですが、確かに導入も簡単で拡張性も高く、諸々の課題は見えているものの、やはり可能性があるなと感じています。

この記事では社内通貨の仕組みについて説明した上で、社内通貨を導入するメリットはどのようなものなのかを解説していきたいと思います。

 

社内通貨の仕組みについて

社内通貨の仕組みはいたって簡単。社内でのみ流通する独自通貨(電子マネー)を発行し、通貨を受け取った社員達はそれを社内の福利厚生や食堂、自販機などでの飲食代に使うことができる、といったものです。

この社内通貨はただ社員が決済に使えるというだけではなく、社員同士が感謝や評価を添えて贈り合う仕組みとして導入されている事例が多くなっています。要するに、社内通貨は「社員同士が人事評価をし合う360度評価(多面評価)システム」という位置付けが強いということですね。

AさんからBさんに感謝を添えて社内通貨を送付。Bさんは通貨を使ったり、さらに他の人に送付したりできる

自社で社内通貨を開発し運用する会社もありますが、オルトプラス社の「Communitio」やFringe81社の「Unipos」など、開発無しでも社内通貨を導入できる外部サービスも存在します。

 

社内通貨導入のメリット

社内通貨を導入するメリットを簡単に解説していきます。

 

360度評価の精度を大きく向上できる

社員同士による人事評価、いわゆる360度評価(多面評価とも)を採用している企業も増えてきました。

360度評価は、上長だけではなく他の社員からも多面的に評価を受けることで、より細かく精確な人事評価や人物像の把握に繋げることができるため、従来の人事制度に加えて積極的に導入する企業が増えています。

従来の360度評価では「考課時期に考課シートを各社員に配布し、対象者の評価をそれぞれ入力・提出する」というような形態を取っている事例が多いのではないでしょうか(私が以前に在籍していた企業も同様の仕組みを構築していました)

しかし、この仕組みだと「考課時点の評価や感情に左右される」「一つひとつの評価理由ではなく、フワッとした印象でしか評価できない」「評価ごとの正当性が判断できない」といった問題点が出てくるため、評価制度として活用するにも限界があると考えられます。

そこで社内通貨が効果を発揮します。社内通貨を取り入れると、誰かが評価されるべき良い行動をしたり、「ありがとうを伝えたい!」と思われる行動をした際、社員がリアルタイムでその気持ちを文字にして、通貨と一緒に送付をすることが可能です。

感謝と通貨を受け取った社員は嬉しくなるので、モチベーションが向上したり、他の人を積極的に評価しようという気にもなってきます。これにより「時期や感情による評価のブレが無くなる」「一つひとつの明確な評価理由がわかる」「評価の正当性が担保される」といったメリットを得ることができます。

さらに、誰が誰にどれくらい通貨を送っているかを分析することで「社員同士の仲の良さや関わり」「社員の性格、特徴」「各社員のモチベーション」「各社員のパフォーマンス」といった事柄もより正確に推定できるようになります。

 

感謝し合う文化が生まれ、明るい組織へ

感謝やプラス評価を込めて社内通貨を贈り合うことで、それぞれの社員が「ありがとう」「ナイス!」といった言葉を使う機会がグッと増えます。これが続いていくと、プラスの感情がメンバーを包むようになり、明るく前向きでモチベーションの高い組織が形成されていきます。

社内通貨に乗せられた感謝や評価のメッセージはテキストデータとして残るため、言葉による「ありがとう」とは違って各社員が読み返すことが可能です。

そうすると、社員は自分の感謝された・褒められた部分を正確に認識できるようになるほか、ミスなどで凹んでしまった時にメッセージを見直すことで早く立ち直れるようにもなり、モチベーションとパフォーマンスの向上が見込めます。

社員のやる気と組織の一体感を削ぐグチを無くし、かわりにプラスの効果を生む感謝や褒める言葉を組織に増やしていくことができる。そうした目的でも社内通貨は大きく注目されています。

 

カフェテリアプランを簡単に導入できる

従業員にポイントを配布し、そのポイントを使って自分の好きな福利厚生制度を利用することができる「カフェテリアプラン」は、社員にとって通常の福利厚生制度よりもグッと使いやすいため、人気のシステムとなっています。また、企業側にも通常の外部福利厚生サービスよりも安価に導入できるというメリットがあります。

社内通貨を導入することで、このカフェテリアプランを自社だけで簡単に導入することができるようになります。これにより、社員満足度を向上できる使い勝手の良い福利厚生制度をより安く展開することが可能になるのです。

例えば先述した「Communitio」では、社内通貨のQRコード決済で購入できるオフィスコンビニ等の制度をセットで導入することが可能です。社員は通貨を受け取ったら、それで3時のおやつやランチを賄うことも可能になるというわけです。

それ以外にも、会社の保養所利用や優待クーポンの発行などを社内通貨で交換可能にすれば、社員も利用しやすく会社側も管理がしやすいカフェテリアプランの導入が実現できます。

どの制度が一年に何度利用されたか、今誰がどの権利(クーポン)を保有しているのか、といったことも簡単に管理できるようになるため、使い勝手の良い福利厚生制度を構築することができると考えられます。

 

まとめ

社内通貨を活用するメリット、ご理解いただけたでしょうか。社内通貨は360度評価に用いることで、より正確な評価を可能にしたり、組織に感謝の文化を根付かせたりすることができるメリットがあるほか、福利厚生制度(カフェテリアプラン)の導入や管理にも活用することが可能です。

導入には社内通貨を発行・運営できるツールの採用が一般的ですが、初期費用や毎月のコストは発生するため、相応の予算は必要になります。一方、自社で社内通貨システムを開発・運営している企業も見られるため、自社でそうしたリソースがあれば検討してみるのも良いでしょう。

弊社でもブロックチェーンを活用した社内通貨の仕組みを実験中です。諸々の課題はあるものの、簡単かつ低コストにシステムを構築できたり、色々と機能を拡張できる強みがあるなーと感じています。

将来的にはウチも公にローンチできるプロダクトに出来ればと思っておりますので、乞うご期待。というPRをもって終わりにしたいと思います。では。

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